アメリカンまたたび

3年半のアメリカの大学生活を終えて日本に本帰国した23歳女の戯言

わたしが留学初期に苦労した、その場で与えられたお題についてダラダラ英語で意見を書くこと

今でも忘れません。カリフォルニアのコミカレに留学して初めての英語のクラス。教授が「今日は◯◯についての意見を書きましょう。」と言い、その場で自分の意見をダラダラ書くということが何度もありました。

ただ教授が言ったことについての自分の意見を英語で書けばいいのです。しかしわたしはこれにものすごく苦労しました。簡単そうで、留学生であるわたしにとっては難しいことだったのです。

難しいと思うのには以下のような理由があります。

①そもそもそのテーマについて知らないことが多い

②与えられたテーマについて何も意見が思い浮かんでこない

③そもそもいきなりダラダラ英文を書くことに慣れていない

④自分の意見をたくさん文章を書くことでアウトプットすることに慣れていない

周りのアメリカ人学生はものすごい勢いでノートに文章を書いていきます。なんでそんなに書けるのかよ・・・ってびっくりするほどの文量があります。みんな2ページ目に突入している頃、わたしはたったの3行くらいしか書けていませんでした。

教授がクラスでその場でいうテーマなので、予習なんてできません。

こればかりは何度やっても慣れませんでした。ただただ辛くて仕方ない時間でした。

ニューヨークに行って2セメスター目のジャーナリズムのクラスでも同じようなことがありました。

今でも忘れられませんね、「ジョン・スチュアートについて書け」っていうお題。ただでさえ英語の文章を大量にその場の勢いで書くことができないのに、「おいおいジョン・スチュアート」って誰だよ・・・と。もうもう適当に書くしかありません。しかも書いたものはその場で提出、出席確認になるのです。焦りしかありませんでした。

わたしは結局"John Stuart"については3行くらいしか書けず、返ってきた答案には"Jon Stewart"と直されており、ああああ知るはずないぞ〜〜〜ってすごく恥ずかしい気持ちになりましたね。

ちなみに"Jon Stewart"はこの人。

Jon Stewart - Wikipedia

わたしスペルすらわからなかった。口頭で言われるからですね。口頭で指示されるのがすごく辛かった。聞き取れないんだもん。教授のところに行って、「聞き取れなかったし、Jon Stewartもわかりませんでした」って言いました。

まあそれにも慣れたので、人間は慣れる生き物なんですね。

そんな感じでクラスでいろいろ大変だったわたしですが、とりあえず文法はぐちゃぐちゃでも自分の意見を3行以上でアウトプットできるようになったなあとさっき気づきました。まああれからも継続的に大量に英文を書かされたので、できていないと何のために高い学費を払って大学卒業したんだよって感じですけどね。

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大学院のPersonal Statementを書くのに、ネタをまとめていました。フィンランドの大学に出願するのに、なぜフィンランドの大学で学ぶべきなのかというのをダラダラ書いていました。これはもちろん最終ではありません。今はネタ出しの段階なので、さらにいろいろ調べたりして文章の肉付けをしていこうと思います。

ダラダラ自分の意見を書くのは、日本語よりも英語のが得意ですね。まあ日本語ではやってこなかったことですから。日本語でやっていたら、わたしも留学先の授業であんま苦労しなかったかもしれません。ただ英語のが書きやすいです。文法めちゃくちゃだけど。頭から流れてくる英文をただ書いているだけです。ここでは日本語が脳内に流れていないので、日本語が介入すると一気に変な英語になります。

そういえばこの万年筆、こないだ買ったんです。

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www.pilot.co.jp

美しいでしょう〜。

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万年筆を使い始めてからは、何かを書くときはずっと万年筆を使っています。万年筆の書き味とか、インクの映え方にすっかり虜になってしまいました。

 

yuki

 

アメリカの大学でジャーナリズムの授業を受けることは、記者になるためではない。情報収集の仕方を学ぶためだ。

わたしはニューヨーク州の大学で副専攻でジャーナリズムを勉強していました。今日はアメリカの大学でジャーナリズムを勉強することについて書こうと思います。

もともとメディアに興味があったことと、英語を書く力をつけたかったからという単純な理由で副専攻に追加したジャーナリズム。周りの学生は記者志望の人が多かったです。わたしも記者になるのかなと思っていました。

しかしわたしがジャーナリズムのクラスで学んだことは、記者になるというよりも、情報収集の仕方でした。

ジャーナリズムの学科では、すべての学生にNews Reportingのクラスを必修で受けさせます。レベル1と2。1は入門編で、2は1の応用みたいな感じ。そのクラスでは即興で取材に行けと言われたり、記事を書けと言われたり、授業外でも大量の取材と記事を書く課題が出されます。

いずれも文字数は250から多くて800words程度と少ないものの、記事の型と言葉遣い、記事を書くルールが守れていなければ普通にCとかになります。ニュース記事の書き方を徹底的に学ばされます。型は不動なものです。適切な場所に適切な文章を持ってこなければいけません。

そのため、世に溢れている英語の新聞記事も読み方がわかってしまうのです。自分が記事を書きまくって、体で覚えた「記事の型」なので、どこにどんな文言がくるかわかるんですから。だから何も知らなかった頃に比べ、新聞を読むスピードは10倍速ぐらいに早くなったと思います。

例を出します。以下の英文はわたしが課題で書いた、Obituariesと呼ばれる、誰かが亡くなった時の追悼記事です。obitもたくさん書かされました。

Joel Fritz Fowler, a Cornell Graduate Student Studying Veterinary, dies at 24.

 

Joel Fritz Fowler, a student at Cornell University Veterinary School of Medicine, died Tuesday at Mercy Hospital. He was 24 years old.

A spokesperson of his family said that the cause of death has not been unknown, and he was died soon after he was arrived at the emergency room at the hospital at 1 a.m. yesterday. 

Mr. Fowler had been an honor student since he was a high school student. He graduates from Central High School in Rochester in 2010, where he was a member of the student council and the National Honor Society. He was in the top 10 percent of high school graduate. After he started to go to Cornell University, he kept his high grade point average as 3.8. He was on the Dean’s List. He graduates from the university in 2014 with a bachelor of science degree. 

He also was a member of the baseball, basketball and soccer teams when he was a high school student. He continued playing basketball in college, he belonged to the college basketball team.

He was survived by his parents, Fritz and Barbara; a brother, Frederic, who works at the U.S. Army in Germany; and three sisters, Wendy, Sierra and Regina.

Visitation will hold tomorrow from 2 to 4 p.m. at Safe Haven Funeral Home, 200 Main St. Funeral will hold at 5 p.m. at Glenn Acres Cemetery, 500 Glenn Acres Road. The family members ask donations which will be a scholarship of his name at Cornell University, instead of flowers.

これは型があります。NYTは結構派手なobitが多いのですが、地方紙だとtraditional styleと呼ばれるシンプルで一般的な型を用います。

①誰が亡くなったのか、どこの所属の人か、何歳だったのか

②死因(ソースは誰なのかを明記しないとダメ)

③どんな人だったのか

④家族は誰なのか 

⑤お葬式はいつどこで行われるのか

これだけです。わたしが書いた上記の記事もこの型に則っています。

こうやって型を学ぶので、どんなobitでももう展開がすぐわかるんです。次に何が書かれるのか。これを予測できるのとできないのとでは、さっきも言いましたが、読むスピードが変わってくると思います。

外国人なので、アメリカで記者になるのは現実的に無理ですよ。もともとの英語運用レベルが違いますから。だから記者を目指すというよりも、わたしは一生使える情報収集スキルを身につける感じでした。なんでこんな記事書いているんだ・・・なんで取材にいくのだ・・・と思っていましたが、書いて足を動かすことをすれば、英字新聞も楽々に読めるようになりました。

型を学ぶことは、情報収集の仕方を学ぶことと同じことだと思います。読むスピードが上がれば、それだけ得られる情報の数も増えます。

ということでわたしはほぼ毎日ニューヨークタイムズを読みます。アメリカで起こっていることをきちんと理解するのに手っ取り早いからです。日本の新聞記事は短いので物足りないです。事件の背景を理解するには、アメリカの有名新聞が一番です。

www.nytimes.com

なぜNYTなのかというのは、大学時代にクラスで強制購読させられてからずっと読んでいるからです。もう毎日読むことがクラスのおかげで習慣化されました。教授に「新聞を読まない奴に記事を書く資格はない」って言われていましたねえ。。。そんなことを思い出した日曜の朝です。

こんな記事もどうぞ。

americanmatatabi.hatenablog.com

ちょっと情報が古いから、近いうちにアップデートします。

 

yuki

留学先で「日本人である自分」と「自分自身の個性」のどっちを見られたいのか

こないだTwitterでこんな記事が流れてきて、物議を醸していました。

www.stay-minimal.com

わたしも留学2年目のニューヨーク編入直後に似たような経験をしました。その時の経験を踏まえながら、「留学先で『日本人の自分』と『自分自身の個性』のどっちを見られたいのか」について書こうと思います。

【話を理解するためのわたしの簡単な留学遍歴】

2013年8月:サクラメントより北のカリフォルニアのクソ田舎のコミカレに留学

2014年8月:ニューヨーク州の州都の州立大学に編入

2016年12月:州立大学を卒業し、日本に本帰国

留学生はもちろん、アジア系すらいなかったソロリティのパーティ

わたしが留学して初めて「自分は日本人である」ことを自分から積極的に言わなくなったのは、ソロリティのパーティでした。それまで日本スゲェって思ったことはなかったけど、日本人としての変なプライドがありました。日本人だってことを言ったら、多少は珍しがってもらえるんじゃないかなとか思っていましたね。

ソロリティのパーティは、当時のスイートメイト、Tが所属しているものに連れて行ってもらったんです。アメリカのソロリティ、多くは人種でガチガチに分かれています。わたしが行ったのは、99%白人の女の子のソロリティでした。

ダウンタウンの近くにあるソロリティのハウスまでスイートメイトたち5人で移動。ハウスに到着し、地下のパーティ会場へ。そこでみんな変な色した飲み物を持って自撮りしています。最初はみんな話しかけて来てくれます。Tのスイートメイトなんだ〜って言うと、Wowと言われます。

そして必ず聞かれる質問、"Where are you from?" ここでJapanと言うと、みんなまあ反応に困るんですよ。「へーそうなのねー。」って感じで流される。1人だけじゃなくて、何人からも同じような反応をされるので、自分って何者なんだ?と思いますよ。日本から来た、珍しい、Wow Japan!とでも言われるのかなと予測していました。しかし結果は反応に困られて、わたしはどうしたらいいのかわからなくなり、ひとりぼっちでした。

その後はそのソロリティが仲良いフラタニティのハウスに移動して、パーティの続きがありました。わたしはもうどう振る舞うべきか、頭の中が真っ白になってわけわからなくなって、ただスイートメイトと一緒にいましたね。ここで話しかけてくれたリチャードというイケメンとも話なかった。。。w (なぜか名前覚えてるw)

こんな感じのパーティに2回くらい行っていました。しかし留学生どころかアジア系のアメリカ人すらいないので、パーティ会場に存在することに疲れ、いずれパーティに誘われても断るようになっていきました。

この経験を通して悟ったのは、アメリカ人は基本的には外国のことに興味がない。日本なんて認識すらしていない。外国に興味があるアメリカ人とは仲良くなりやすい。ということでした。

その後のニューヨークでの留学生活

だから"I am from Japan."って言って、相手に何か期待する方が間違っているんですよ。何も期待せずに自分の自己紹介で済ませておけば、それでいいのです。それに気づいてからは、留学生活がグッと楽になりました。日本人である自分を相手に押し付けても、何も得することがないものですから、ただの留学生の1人という認識で生きる方が精神的にも楽なのです。

日本が好きで好きで仕方ない、日米ハーフのアメリカ人と付き合った

アメリカでの生活にすっかり慣れた留学3年目にわたしは、日本オタクというよりは、日本が好きで好きでしょうがない日米ハーフのアメリカ人と交際を始めました。自分は日本人であるけど、留学生というアイデンティティで暮らし慣れてきた矢先に、日本人であることを求められて戸惑います。

彼はお母さんが日本人で、日本に数年住んだことがあるアメリカ人です。海軍のエンジニアをしてる人です。週に1〜2回デートをしていました。日本食や日本の文化が大好き。日本食を作ってくれたこともありましたねえ。。。最初はアメリカも日本も理解してくれる人に出会えたと思っていました。

しかし彼の中で「日本」という存在が大きすぎて、多分わたしのことも「日本人であるわたし」としか見ていなかったんだろうなあと思います。わたしが好きなことややっていることには何も興味を示さなかった。アメリカのこんなの好きなんだ、って言ったら苦笑いされる始末。一方で日本の話をすれば機嫌が一変します。

味噌ラーメンを作ってあげても、「これはママが作る日本食とは違う」と言われて食事を残されるし、チンジャオロースを作ったら「これは日本食じゃないよね」と言われます。ニューヨークシティなら、チャイナタウンにお気に入りのレストランがあると言ったら、「チャイナタウンかよ・・・」とドン引きされます。何が悪いのか全くわからない。

何でもかんでも日本。日本以外のことを話すのは禁止みたいな関係に違和感を感じていました。

しかし恋は盲目なもので、彼のことはそれから1年くらい吹っ切れられませんでしたねえ。別れてから気づいたのは、あいつは「日本で生まれ育ち、日本人というラベルが貼られているわたし」にしか興味がなかったということでした。そしてわたしは彼が求める日本人にはなれなかったってことですね。

こんな感じだったので、「Yukiは日本人」と言うよりも、「Yukiってこんな人なんだ」と見られる方が精神的に楽でした。日本に興味がないのが当たり前の環境にしばらくいてからの出来事だったので、日本ってこうなんでしょ?やっぱ日本のこれだよね、アメリカのこれはいやだね、と言われるのが何だか苦痛でした。

外国に興味があるアメリカ人、外国人と仲良くできるアメリカ人

わたしがアメリカで一緒にいて楽しかったなあ、楽だったなあと思うのは、外国に興味がある、外国人慣れしているけど別に日本には興味はないという人たちでした。

さっき話した、ソロリティの元スイートメイトのTもそのタイプです。別に日本って国はよくわからないけど、外国にいくことが好きで、海外留学をしたタイプ。Tとはすごく仲良くなれました。

他にもスペインに留学した元スイートメイトのMもわたしの大事な友人です。わたしが外国人として陥るカルチャーショックもよく理解してくれていました。彼女たちは本当に賢くて、明るくて、誰にでもPoliteに接することができて、あんな風になりたいなあといつも思わされます。

あと留学最終期にダラダラつるんでいた、通称「音楽の先生」、Dもこんな感じでしたね。どこにでもいそうな普通のアメリカ人って感じがしていましたが、話を聞いたらいろんな国のバックグラウンドを持つ生徒がたくさんいるって言ってたので、ああこの人は外国人慣れしているんだなあと思いました。音楽の先生は日本人のわたしというよりも、わたしがどんなことが好きで、どんなことをやっているのかということをよく聞いてくれた気がします。わたしもDがどんな音楽が好きなのか、ビールは何がいいのかとかそういうことを聞いていましたね。ただくだらない話をするのが楽しかった。

わたしの経験にすぎないんですけど、ここで挙げた友人たちは日本人としてのわたしよりも、わたし自身の経験とか好きなこととか、わたしの人間としての中身をよく見てくれたような気がします。わたしも自分自身を見てもらうことが嬉しかったから、他の人にもその人がどんな人なのかということにフォーカスしていました。お互いの視点が合ったから、仲良くなれたんだと思います。

アメリカの流行や、現地のものに精通するということ

外国に興味があるアメリカ人と仲良くなれても、やはり日本のことだけ知っているのでは仲良くなれるのにも限界があります。相手のことを知るためには、わたしはアメリカの文化や食べ物、流行を知る必要があると思いました。相手との話のネタを作るのです。

「わたしこんなの好きなんだよね!」って会話の最中で言われても、それがどんなものか知らなかったら、話は広がりません。相手との話を盛り上げるために、アメリカ・留学先のいろんなことを好き嫌いなく知る努力をするのです。

女子大生の間で流行っているファッションブランド、雑貨屋さん、化粧品など、実際に自分がそのお店に行って自分で買ってみてアメリカの女子大生のリアルを知るようにしていました。日本で買ってきたものとか、みんな興味ないですよ。近所のモールのあのお店で買ったこれはいいっていう方が、相手は親近感が持ちやすいじゃないですか。

モールにあるチョコ屋のチョコが好きだと言ったら、ルームメイトからシークレットサンタの時にそのチョコをプレゼントしてもらったことがありました。こういうの嬉しいですよね。

あとはレストランとか安くて美味しい食べ物屋さん。わたしはローカルなものが好きなので、誰かと仲良くなるためにと言うよりは自分の好みでいろんなお店を開拓しました。

americanmatatabi.hatenablog.com

これも話のネタになります。みんな美味しいお店って気になるじゃん。日本でもアメリカでも同じだよ。

結局、何が言いたいのかというのは・・・

話がとても長くなりましたが、わたしが言いたいのはこれです。

基本的にアメリカ人は日本なんか興味がない。興味がなくても、外国に興味がある人とわたしは仲良くなりやすかった。日本好きな人はわたしは仲良くなれなかった。

ちなみに日本に興味がない人、日本が好きすぎる人と関わらないというわけではないです。関わることと友達になるってことは、まっっったくの別物です。誤解しないでください。

個人差はもちろんあります。人によって仲良くなれる人となれない人がいますから。人それぞれです。だから留学したら、自分がどう見られたいのか、どんな人と仲良くなれるのかというのを、いろいろな人との交流を踏まえて見極めていくことが大事なのではないでしょうか。

ちなみにさっきも書きましたが、わたしは「日本人の留学生」というアイデンティティでいることが楽でした。今後、留学生ではない立場で外国にいくことがあれば、「日本人の外国人」です。日本人である自分も大事にしたいけど、わたしはそれよりも自分はどういう人間なのかを相手に知ってもらいたいです。そこを理解してくれる人と仲良くなりたいです。

 

yuki