アメリカンまたたび

3年半のアメリカの大学生活を終えて日本に本帰国した23歳女の戯言

日本のシャッター街がアメリカのローカルビジネスから学べること

イケダハヤトさんのブログを少し拝見させていただいたら、こんな記事があったので。

水曜日の三重県・松阪駅前の異世界感に打ちのめされた話 - イケハヤ書店


シャッター街の話ですね。
三重ってまったく縁がないもんで、あーこうなってんのかあって思いながら見てました。

ちょうどこのテーマを文化人類学のレポートで書いたので思うことと、アメリカの田舎に住む人間としてアメリカの田舎事情なども踏まえていろいろ書きたいと思います。

この三重の松阪市に限らず、郊外はこんなとこ今は腐るほどありますよね。

私の地元の隣の市も10数年前とかは駅の周りはすごく栄えていたのに、今では近くにイオンモールが出来てしまって、駅ビルのショッピングスポットは開業から数ヶ月でお店が続々と閉まっていき、また駅周辺にも小さいモールがあるんですが、まさにシャッター街。シャッター街の典型っすね。まあイケハヤさんの写真をみる限り、まだ松阪市よりはマシかとは思うけど…。

ちょっとデータが古いんですが、経済産業省のデータによると、こんな感じでシャッター街は増加してるぽいです。

日本の商店街とシャッター街の変遷について書かれた面白いブログを見つけました。

商店街はなぜ滅びるのか - 町田の独り言

なるほどなあって思った所を引用させていただきます。

   まず、著者は、現代の商店街の小売業主と、江戸時代の商家を比較する。  

 「近世 (江戸期) の商家は、家業経営であったものの、自分たちが営んでいる店を後世に残すという目的意識がきわめて強かった。
 だから、もし、跡取りがいなかったときは、家族以外の人材を積極的に活用した。奉公人が経営を引き継ぐことなどは、決して珍しいことではなかった」  

 それに対し、現代の小売商は、
 「経営が苦しくなっても、自分の子ども以外に店を譲ろうとしない。老経営者は売上げが下がろうが延々と店を続ける。
 しかし、その将来性のなさを間近で見た子どもが跡を引き継ぐはずはない。実体としての近代家族が衰退しているなかで、商店街だけが生き残るわけがないのだ。
 つまり、日本の商店街は、家族という閉じられた領域で事業を進めていった結果、わずか1~2世代しか存続できないような代物になってしまっていた。だから、子供が跡を継がないと、そのまま店をたたむケースが多い。
 こうして、そのままシャッター店舗になってしまうのだ」

   さらに、商店街が衰退していったもうひとつの要因を探せば、それは、これまでの零細小売業の利権を保護しようとする数々の規制に小売業者たちが “あぐらをかき” 、商店街そのものが自分たちの既得権を守ることだけに汲々として、顧客サイドの気持ちを汲む精神を忘れてきてしまった、ということもあるという。

   既得権ができれば、店主はそれを家族に継がせようとする。
 しかし、商店の先細りを感じた子供は、親の意志に従いたくない。
 この悪循環こそ、現在、商店街が衰亡に瀕しているといわれる原因の根幹をなすものだという。



私の意見として、シャッター街が増えたのはやはりイオンとかのでっかいショッピングモールの台頭が大きいと思います。
イオンに行けば洋服も買える、スーパーもある、映画館もあるし、レストランもある。少し疲れたなって思ったらマッサージ屋さんに行けばいい。夏は涼しく、冬はあったかく、一日中そこで楽しめるわけです。

商店街は雨よけがあるだけで、夏は暑くて冬は寒いですよ。昔ながらのお店が多いから、流行はないし、若い子は寄り付かないですよね。

それにシャッター街があるとこはだいたいは田舎です。過疎化とかも関係してくるんじゃないかと思いました。

そんなシャッター街が増えるなかでも大阪の天神橋筋の商店街はスゴいなあって思いますね。長さ日本一だし、まあ洒落たカフェとかもあるしね。梅田もすぐそこだし。


日本のシャッター街事情はこのへんにして、次にアメリカの田舎町の商店街に近いものを紹介します、

私が住むとこは田舎です。周りは草原に囲まれてます。
日本で言うとこの商店街はDowntownになります。Downtownって言っても、都会のDowntownみたいにビルがででーんとそびえてないです。例えるならば、ディズニーランドの入ってすぐのお土産屋さんが並ぶあの感じ。あれをだいぶ廃らせたのを想像してもらえたらw

写真があった。こんな感じ。

chico6

downtown 1

田舎の商店街ですが、すぐ近くに大学があるのでいつもすごく栄えています。スタバもあるので若い人も多い。そしてここでFarmer's marketも行われるんで、そのときはすごい人になります。
ここから車で5分も走らせれば小さなモールがありますが、やはりシャッター街なんぞやとは無縁の世界。
レストランも充実しています。本屋さんもあるし、郵便局もある。昔の銀行を改装したアイス屋さんもあります。洒落てます。まあ便利なところですね。

あとDowntownのビジネスを支えてるNPO団体があるんです。その団体が金曜の夕方に広場でコンサートを開いたり、たくさん食べ物を集めていろんな料理を味わおうとかいったイベントとかも。いろんなイベントが定期的に開かれてます。

そうやってDowntownを見てると、この町の人にとってDowntownはなくてはならない存在なのかもしれないです。ここからDowntownがなくなったら地域の経済はとんでもないことになるだろうし、憩いの場がなくなるのかもしれないです。Downtownが地域の人たちの生活を支えているのかも。

日本の商店街も一昔前までは人々の生活を支えていたと思うんです。でもその役割がイオンなどの大型ショッピングモールが担うようになってしまった。

アメリカにももちろん大きなショッピングモールはありますが、うってかわるって感じもない。それぞれ独立したもののような気がする。DowntownはDowntownで栄えてるわけだし。

冒頭にも書きましたが、これについて文化人類学のレポートで書いたんです。そのときに私が住んでる町のローカルビジネスだけでは充実度が違うんで、アメリカの他の町のDowntownについても調べたんです。

その町はVentura。ロサンゼルスの近くです。そこのDowntownもわたしの町のDowntownと似ていて小さく、そしてそこでのビジネスが確立してた。イベントもたくさんあって、人々でにぎわってる感じ。

ここから学べることとして、日本のシャッター街の商店街に求められることは大型ショッピングセンターにひけをとらない独立した雰囲気を醸し出すことなんじゃないかなって思います。(ある意味もう醸し出してるのかもしれないけど)
そこで食べられる他にはないレストランとか。おしゃれな本屋さんとか。新鮮な野菜を売ったり。ショッピングモールならチェーン店がメインになってしまいますしね。そこでしかできないことをやるのが大事なんじゃないかと。そしてある程度流行も追いつつ。

大分の別府ではシャッター街が復活したらしい。
シャッター通りの商店街がわずか2年で人の集まる場に 別府駅 北高架商店街


ごたごた書いていきましたが、アメリカも広いんでいろいろだと思います。
あくまで例として2つの町を出してみました。他の田舎町のDowntown事情もすごく気になります。

日本の商店街も大分の別府みたいに、これからどうなっていくのかが楽しみです。

最後にAmazonで面白そうな本を発見したので、リンク貼っておきます。