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【てきとー】目の周りの白い吹き出物、稗粒腫(はいりゅうしゅ)を取ってきた話

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たしか小学三年生のある日、わたしの目の周りに白い吹き出物がたくさんできた。当時9歳のわたしはそれを目ヤニだと思っていた。しかし顔をよく洗っても、お風呂に入ってもなかなか落ちない。クラスの男子には「あべの目の周りは変だ」と言われたこともあった。

看護師である母に相談すると「わたしも小さい頃できたけど、大人になったら治ったよ。大人になるまで待ちな」と言う。わたしはその言葉を信じた。

だけどやはりこの白い吹き出物は気になる。通販で見つけた薬を塗るも、治りそうにもない。思春期にアイプチに明け暮れたとき、この白い吹き出物は二重まぶたを形成するのに大いに邪魔であった。この吹き出物さえなければわたしは二重まぶたを手に入れられるとまで思っていたほど。ちょうど二重のラインを作るところによくこの吹き出物が出たのである。

ニキビとは違うのでピンセットで挟むととても痛い。白いやつは出てこない。たまに白いやつが自然発生的に吹き出てきて挟むとニョロッと出てくることもある。しかしこれは半年に一度くらい。なかなか吹き出物へ言うことを聞いてくれない。

スマホを持ち始めてググるという技法を覚えたわたしは「目の周り 白い 吹き出物」と調べ、この病名?が稗粒腫(はいりゅうしゅ)というものであることを知った。調べてみたら皮膚科でとってくれるらしい。アメリカにいたものだからなかなか皮膚科に行く機会がなく、遂に今日行ってきた。

実は今日の皮膚科の目的は稗粒腫ではなく足の爪にできた黒い物体を見てもらうためだった。初心なのでカルテを書くとき、他になにか治したいところはありますか?という欄に目の周りの白い吹き出物が気になるとだけ書いておいた。この10年間、気にはしていたけど、最近は二重まぶたへの情熱もなくなったので放置していた。ためしに書いただけだった。足の爪のついでである。

「あべさ〜ん」と呼ばれ、診察室に入ると気の強そうな女医がいた。わたしはビビリなので気の強そうな人は苦手である。しかし会話しないと話は始まらない。恐る恐る「足の爪にカビっぽいものができているんです」と言った。女医はわたしの足を観察する。「うん、これはカビじゃないですね。合わない靴とかを履いてそれで当たってしまって血が固まってるんです。そのうち治りますよ」と言う。足は大したことなかったのでよかった。

そして女医はカルテを見て「目の周りの白い吹き出物が気になってるようですね」と言った。
わたし「はい」
女医「保険で治りますがどうされますか?」
わたし「あーそれならお願いします」
女医はそれからダラダラと稗粒腫を取り除くやり方を説明し始めた。難しそうな言葉を並べていたのでわたしは耳から耳へと聞き流した。
女医「すぐできますけど、今日やっていかれますか?」
なんともカジュアルな治療である。アポイントなしでやってくれるとは柔軟な対応。

で、今日10年間わたしを苦しめてきた稗粒腫を気の強そうな女医に取ってもらった。

女医はダラダラと治療法を3分くらい説明していたが、針で稗粒腫をつついて、中を開け、それから指で白いやつを押し出すという、簡単に説明したら20秒で終わるなんとも簡単なプロセス。

女医はチクっと痛いですよ、と何度も言っていたが、注射に慣れているわたしはなんとも思わなかった。二年前の親知らず事件に比べたら屁だろう。

稗粒腫を取り除く治療は10分くらいであっさり終わった。
わたしの10年間の苦悩は10分で終わるカジュアルなものだった。そんだったら早いうちからやっておけばよかったのかもしれないが、ケチな母が「そんなの病気じゃないんだから皮膚科なんか行かなくていい」という教えに従ったので10年も放置してた。

わたしの目の周りは今は少しかさぶたがあるが、左目のまぶたの上にあったでっかい稗粒腫は見事になくなった。今日は目立つものだけ取ってもらったので細かいものは残ってる。わたしは稗粒腫ができやすい肌質のようなので全部を取り除くことは不可能らしい。そして今の医療では稗粒腫を出来にくくする薬などは存在しないらしいのでまた出てきたら取るってことを繰り返すほか治療法はないらしい。

保険で取ってもらえるので、わたしのように長年放置している方はぜひ行ってみるといいかもしれません。