アメリカンまたたび

3年半のアメリカの大学生活を終えて日本に本帰国した23歳女の戯言

【留学】アメリカの大学で情報科学を勉強すること


日本に帰ってきてから初めてお会いする方が多く、そのたびによく「アメリカでは何を勉強しているのか」ということを聞かれます。その度に「情報科学です」と言うわけですけど、やはり情報科学と言ってもピンとこない方も多いです。まあそれもそのはずですね、勉強しているわたしが一言で言えるほどよく分かっていないわけですからw

まあ自分でも何を目的に勉強しているのか分からない節は多いのですけれども、そんな厳しい状況下で今日はわたしが専攻関係でこれまでに勉強してきたこととかを書こうと思います。


情報科学専攻の簡単な概要

情報科学は英語でInformaticsやInformation Scienceなどと言います。情報科学という日本語がふさわしいのかどうかはよくわかっておりません。よくわかんないので、適当に言っています。 コンピューターサイエンス(以下CS)とは違うの?ってよく聞かれます。答えは「違う」ですね。わたしの勝手なイメージでの区別によりますと、CS専攻はゴリゴリコードを書きまくる、将来はプログラマーとかエンジニアになりたい人が勉強するもの。一方で情報科学は情報の取り扱い方とかを学ぶものだと思います。コードも授業によっては書きますけど、学問の目的にプログラミングはないですね。

なぜ情報科学専攻にしたのか

わたしがこの専攻に至るまでにはいろんなことがあったので、そのいろんなことの始めから書いていきます。

もともとアメリカで勉強したかったことはジャーナリズムでした。ジャーナリストになりたかったので。それかもともとR大学で勉強していた国際関係でもやろうかなと。すべてはジャーナリストになるためでした。

しかし退学から渡米までの4ヶ月間、渋谷の某IT企業のWebメディアでバイトを始めたことによって大きな転機が訪れました。週5の1日8時間勤務だったので、毎日毎日大量の記事や最新ニュースに触れ、そして編集して掲載をするということをするということでWebメディアという世界に初めて触れ、こんな選択肢もあったのかと気付かされました。ちょうどそのとき、バイトの仕事の一環でHTMLの修正作業を毎日大量にやっていたのでHTMLに触れることが多かったです。そこでITへ惹かれるようになったんですかね。バイトが純粋にすごく毎日楽しかったので。

そんな感じで新しい世界に触れることによって迷いの時期が訪れ、ますます将来がわからなくなりましたが、留学の最初の学期の英語の授業で精神医学の文章を読んだときに第二の転機がきました。精神医学とか専門用語が多すぎてわけわかんなかったんですけど、それでも文章を読んだ上でペーパーを書かないといけなくて。そこで何を書こうかなと思っていたときに、アメリカの精神病のネット診断のサービスに触れました。ネットで簡単な質問50個くらい答えるだけでかなり細かく診断してくれるんですよね。わたしもペーパーのネタのためにやってみたんですけど。無料でできるネットのサービスのレベルじゃないなと、裏でかなり細かいシステムがあるんだろうなと思ってアメリカのITの凄さを身をもって感じました。そんな世界をもっと勉強してみたいと思い、ではこれを勉強するのはどんな学問なんだろうと調べたらInformation Scienceだったんですよね。

ちょうどわたしがITに本格的に興味を持ったものが医療系でしたので、Medical Informaticsという学問があることも同時に知りました。医療系のITをどうにかするって感じなんでしょうか。医療のITサービスを企画・開発するのも興味あるのかなと漠然に思いました。そこでまずはジェネラルにInformaticsを学ぶ必要があると思ったので、編入先はInformaticsがあるところだけを調べていました。

これがまあInformaticsを専攻にしたきっかけですかね。それからもいろいろ迷いに迷いまくって放浪としていたけどw


大学ではどんな授業があるのか

日本の大学も同じだと思いますが、アメリカの大学でも学位を取得する際にはRequirementと呼ばれる、受講しないといけないクラスリストがあります。うちの大学のInformaticsはB.AとB.Sがあって、わたしはB.A取得を目指して今は勉強しています。

BA = Bachelor of Arts(文系学士号)
BS = Bachelor of Science(理系学士号)

BAですと専攻のほかに副専攻と一般教養のクラスを取らないといけません。またBSの場合は副専攻のかわりにインターンシップが卒業の必須条件になっています。

BAのRequirementでこれまでにどんなクラスがあったのかを書きます。


①INF100 - Information in 21st Century

これは一般教養のChallenges for 21st centuryというカテゴリも満たすので、Informatics専攻以外の人も受講します。だからクラスは300人くらいいます。

このクラスでは21世紀の情報社会を生きていく上で知っておくべきことを学ぶんですかね。まずはCitation(引用)の仕方、文章の要約の仕方などまあ英語を扱う上で知らないといけなことを始め、特定の国についてひたすら調べる、大学の図書館を使いこなす方法、簡単なプログラミングとか、ですかね。一言で言えば「ネットにある膨大な情報をどう使いこなすのか」を学ぶものです。そう思っていただけたらと思います。

特定の国を調べるというものは、適当に個人個人に特定の国が割り振られ、その国について調べまくって最後はレポートにまとめるってことでしたね。わたしはクロアチアでした。クロアチアに関する書籍や論文を大学の図書館のデータベースで調べ、ポイントをまとめ、、みたいなことしてた。だいぶ前なのであとはもう覚えていないですね・・・。

課題は毎回出ます。オンライン上の宿題提出サービスに宿題出し、それでPeer Reviewと呼ばれるクラスメイトが宿題を評価するやつが毎回ありました。Peer Reviewで課題の点数が決まりますね。自分もやらないと点数が入りません。それ以外にも直接提出するものも多かったです。 なかなかハードだったけど楽しかった課題は、クロアチアに関する文献を10個くらい集めて、それをすべて要約し、またその情報を用いることによって自分の調査にどんな影響があるのかを考えるものです。時間かかったけど楽しかったし、点数も満点もらえたからよかったですね。


②MATH105? Elementary Statistics 

これはそのまま統計学です。なんか文章読むのが嫌だった記憶しかない。そして教授のパワポの資料がカオスだったのと、教授の教え方と雰囲気が好きじゃなかったです。Statsは教授によるらしいので、これを取られる際はrate my profで徹底調査してみてください。アメリカの大学で良い学びをするかは、自分にあった教授を探すことでもあります。


③CSI115? 

これはパソコン系のことの学問の初歩を学ぶものでした。学期を通して3つのセクションがありました。最初はHTMLを使って簡単なサイトを作ること、二つ目はPhytonでガチなプログラミングに触れてみよう、最後はデータを扱ってみよう、みたいな感じ。

ほとんどプログラミングやっていたわけですけど、グループワークで授業が進むのが謎でした。プログラミングってグループで学ぶものなのか?一人でごりごりコード書いていくんじゃないのか?と毎回思っていました。それに加えてグループが何もやらない人の集まりだったので、ただただクソだった記憶しかありませんw

グループ課題は毎授業中にやり、個人の課題(Individual Assignment)は一つのタームが終わるときにありました。グループワークはなかなか辛かったですが、それ以外は楽チンでした。


④INF201 Introduction to Web Technologies

このクラスでは学期を通してHTMLとCSS、Javascriptを学び、最終的には自分のホームページを作れるようになろうというもの。Final Projectという名の学期末の総まとめの提出物は自分で一からコード書いて、デザインもして、サイトを作りました。テーマは自由だったので、カリフォルニアの大好きなビーチ(Del Mar, Ventura, El Capitan State Beach, Laguna Beach)を紹介するものを作りました。

授業は週に二回。それぞれの言語のテーマ(HTMLならimage editingとか、cssならpaddingとか)を一回の授業で4〜5つくらい学ぶようになっています。毎回違うことやります。おさらいは自分でやれってことです。この進むスピードは早かったな。

宿題は毎授業で出されます。最初はどんなサイトがいいサイトなのかを具体例を用いながらショートエッセーを書くことが2回くらいあり、あとはCodecademyでHTMLとCSS, JSのプログラムをコンプリートさせること。たまに特別課題が出ます。

このクラスの担当の先生が院生1年目の学生でChrisっていう人だったんですけど、初めて授業を受け持つと言っていたわりに彼は教え方がほんとうまいし、授業もすごく洗練されてて(organizeされてる)、授業が受けやすかったです。まあ一学期間に3つの言語を詰め込むのは荒技すぎるだろと思いましたが、これは学部で決められていることなので仕方ないですね。TAの学生もいい人でした。このクラスは楽しかった。このときはあくまで基礎を学んだのでもっとこの3つの言語を自由自在に使いこなせるようになりたいですね。


⑤INF202 Introduction to Database

その名の通り、データベースの使い方の入門クラスです。スーパーマーケットで品物を卸すときに使うであろうデータを想定してデータベース作ったり、あとは自分が気になるテーマでデータベース作成していました。最初はワードとかエクセルで作っていましたが、途中からMicrosoft Accessというマイクロソフトのデータベース作成ツールを使いました。

今年の2月から3月あたりにわたしのTwitterを見ていた方はご存知だと思いますが、このクラスは教授が果てしなくクソでしたね。まず出される宿題の意味がわからない。アメリカ人のクラスメイトもみんな混乱していたので、わたしがわからないのも当然かなと思いましたw あと宿題がいつ出るのか全く予期できないので、課題のスケジュールが立てにくかったです。普通なら宿題のスケジュールは学期の始めに配られるシラバスに全て書いてあります。

あとNoSQLの言語もやるはずだったんですけど、途中から教授がシラバスのスケジュール完全無視で授業を進めたので、授業で何をやるのかまったくわからなかった。これもrate my profでしっかりチェックしなきゃいけません。わたしが授業選ぶときはこの教授はrate my profにいなかったからわかんなかったのよ・・・(今はページができて評価が最悪だけどw)。

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とまあこの一年で受講したInformatics関連のクラスは以上です。あと専攻では必修が1クラスと選択で3クラス取らないといけないんですよね。うちの大学でInformaticsの学位をBAで取るのは簡単かもしれません。必修であまりレベルの高いクラスは多くないし、まあわたしがITに関することが好きなので簡単に感じるというのもあるかもしれないです。

うちの大学でInformaticsを学ぶことを他の人へ薦められるかどうかというのはわかりません。他の大学の方がすごそうだな。 大学選びの段階でもっと調査していくべきだったのかなとも思うし、しかしまあもう過去には戻れないから卒業できるように頑張るしかないですけど…。

わたしはもともと将来Webサービスを作りたいと思ってこの専攻を選びましたし、これからもサービスを作りたいと思っているので、この専攻で学ぶことはすべて良いサービスを作るために知らなきゃいけないことだと思っています。大学で学ぶことってすぐには役に立つことはないでしょうし、もし将来Webサービスを作ることがあれば大学で勉強してきたITの知識が生かされたらと思います。背景知識って大事だろうしね。


これでアメリカの冴えない州立大学で学ぶ「情報科学」が少しでもわかっていただけましたら嬉しいですー。 

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