アメリカンまたたび

3年半のアメリカの大学生活を終えて日本に本帰国した23歳女の戯言

小保方博士の論文パクリ疑惑のニュースに関して〜盗用防止のルールの指導をしない大学に求めること〜


カリフォルニア時間の3月18日午後2:25に補足。

早稲田大学にはライティングセンターと「学術的文章の作成」授業があることが判明しました。

http://www.cie-waseda.jp/awp/jp/wc/

中身に関してはさておき、まあこんなものがちゃんとあったのにパクリが蔓延してるのは不思議ですね。
指導が足りないのでしょうか。

-----------------------

カリフォルニア時間の3月12日午後1:45に追記しました。

------------------------

以前こんなことを書いたら、

「女子力」について考えてみた - yucky blog

今度はパクリ疑惑ですか。

小保方さんら執筆STAP論文無断引用か - 日刊スポーツ

 理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーらが英科学誌に発表した新たな万能細胞「STAP細胞」の論文で、2005年に米科学誌に掲載さ れた論文と酷似した記述があり、無断で引用した疑いがあることが2月28日、判明した。理研は「記述が似ているとの指摘があることは把握している」と述 べ、不自然な画像データとともに、調査を進めているもようだ。

そんでこのニュースが出た後に、小保方博士の早稲田大学の博士論文もパクリがあったとかのニュースも。

小保方晴子さんの博士論文、アメリカのサイトの文章と酷似 冒頭の20ページ  - ハフィントンポスト

万能細胞「STAP細胞」の論文の著書の1人、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが、博士号を得るため早稲田大学に提出した英語の博士論文 の冒頭部分が、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のサイトの文章と酷似していたことが、3月11日、分かった。朝日新聞デジタルなどが報じた。

酷似部分は108ページある博士論文の約20ページ分に及ぶという。


そして今日、フォロワーさんがシェアされていたリンクが気になりました。

http://altair.dbcls.jp/difff/dev/obokata_copypaste.html

どこをどうパクっていたかがわかるようになっているらしく。青くマークされている箇所以外は同じってことですね。要はコピペしたってことです。

他の国では分かりませんが、盗用をしたらアメリカの大学では退学は当たり前です。立派な犯罪として学内裁判で裁かれてもおかしくないっていうことを聞いたことがあります。


これらのニュースを受けて私が思ったことは:
「日本の大学では論文の指導も行われないのか」
ってことでした。

ここで「日本の大学」と一括りにしてしまうのは危険ですが。
まあ早稲田の理工学部ではやっていなかったっていうことがこのニュースで筒抜けになってしまいましたね。

このときに思い出したのが、大学に通っていたときの論文指導について。
私は立命館の国際関係学部に1年間だけちょろっと通ってたんですが、あの時の論文指導も酷かったなあってね。
クラスや学部によると思うんですが、わたしの一回生のときの担当教授はとっても論文指導が雑でしたねえ。
2コマくらいの授業で簡単に「盗用はだめだよ〜」ぐらいの説明で終わった記憶がございます。
一回生という、これから学問を始める学生に丁寧に教えないなんて「クソだな氏ね」って思ってましたわ笑
実際に、クラスで行われるプレゼンでは盗用のオンパレードでしたからね。私は高校の時にいろいろ仕込まれてたんで知ってたわけですが。
実際に何回も何回もレポートなりエッセイを書かせて叩き込まないとどんなものか分からないと思うんです。
大学に行ってたときは常に大学に対してイライラしてたんで、その怒りをその教授にぶつけたことがありまして。
私「大学で論文の書き方とか盗用のルールとかについて指導されないんですか?」
教授「それはしないねえ」
私「なんでですか?実際にプレゼンでも盗用してるじゃないですか」
教授「別に学会の発表でもないしね」
私「学会の発表じゃなければ何をしてもいいんですか?日頃からきちんと訓練していかないとボロは絶対出ますよ。」
教授「・・・」

立命館の国際関係学部だけじゃなくて、他の大学でも盗用防止のルールを詳しく教えないってことは普通にあってもおかしくないんじゃないかと思うんです。
実際に早稲田の博士でハーバードで研究してたっていう研究者ですらパクリのオンパレードを犯していたっていう可能性も浮上しているわけですから。

盗用を犯していたという可能性が疑われている小保方博士や理化学研究所になんか私は興味はございません。
もちろんとんでもないことであると思いますが、それよりも今回の事態の根本的な原因となったのは論文指導や盗用のルールについて厳しく指導をしない早稲田大学なんじゃないでしょうか。

私は早稲田の学生ではないですし、詳しいことはわかりませんけど、こんな公開盗用という事態になった以上はカリキュラムを一旦見直す必要があるんじゃないでしょうか。

これ以上こんな過ちを繰り返さないためにはカリキュラムにアカデミックスタンダードとでも名付けた、論文や盗用のルールを始めとする学問をする上での基礎を教えるクラスを設けるべきです。

私が考える例として:
そしてそのクラスでは学期につき、5つくらいの論文を書かせる。もちろん英語と日本語で。そのたびに厳しい添削を入れ、出典も厳しくチェックする。大変なようですけど、私はレベルの低いコミュニティカレッジでやってました。やらないとできるようにならないと思います。
そこで大切なのは熟練した英語・日本語の先生を配置することですよね。これ大変そうだけど。
大学がグローバル化したいなら、これくらいのことは普通にやっていただかないと困ります。

論文や盗用防止のルールの指導がおろそかなままでしたら、これでは私が通ってるカリフォルニアのど田舎のレベルの低いコミュニティカレッジ以下ですよ。
わたしが通っているカレッジでは自由に参加できるワークショップという形で盗用ルールの指導はもちろん、MLAやAPAなどのエッセイのフォーマットを教えてくれるコースまでかなり充実しております。

Critical Skills Workshops – SPRING 2014 – Main Campus

27

これは一部ですが、こんな感じでカレンダーが表示されていて、自分が必要なワークショップを随時受けるという仕組みになっています。もちろん全て無料で受講。
パソコンの使い方を指導してくれるものから先ほど述べた通りフォーマットのこととか。
Plagiarism(盗用防止ルールの指導)はとても大事なので、クラスによってはこのワークショップに参加しないとGradeをもらえないってとこもあるくらいです。

そして英語のエッセイでは言い回しや引用の仕方、コンマやカンマの打ち方(パンクチュエーションと言います)もすごく大事になってきます。もちろん、添削されるときも厳しく見られるところです。こういったワークショップも充実しています。こういったことは私はアメリカにくるまで気付かなかったので、とてもありがたかったです。最初の学期に受講を勧められてよかった。

アメリカのレベルが低いカレッジですらこんなに手厚く指導してくれるのに、「名門大学」はなにをしてるのだって疑ってしまいます。
まあこれを逆に考えたら、レベルが低いからこそ手厚くしてくれるんですかね。名門とまでなれば知っていて当然だと大学側は思っているんでしょうか。違うと思いますけど。

大学が教えてくれないのであれば自分で調べろってなりますけど、なにも知らない人ならなんもできないじゃないですか。
最低限のルールとルール違反をしたときの恐ろしさくらい教えるべきだと私は思います。
こんなことを考えていたら、ボストン在住の渡辺由佳里さんが興味深いツイートをされていました。


正しいやり方を知らない人は、そのままこれまで自分が学んできたやり方にそってこれからもやり続けるんだと思うのです。これをより良くしてあげるのが学校が果たさなければならない一つの役割なのではないでしょうか。

そういえば大学の退学面接のときにもカウンセラーのおじちゃんに「大学で論文の詳しい指導はしないんですか」って聞いたことがあったんですが、そのときに「自分で必要なら自分でやるでしょ。大学は研究するところだし、そこまで提供しないよ」って言われたことを思い出したわけですが、まあこの言葉は絶対に信じたくないですね。こんなんだから博士論文でも平気で盗用してしまう人が出てきてしまうのではないですか。

いろいろ長くなりましたが、私が言いたいことはこんな感じです。
論文指導や盗用のルールの指導をおろそかにするような日本の大学には一刻も早く必修でクラスを設けるように強く願うばかりです。