NYUの国際教育プログラムの紹介と今学期取ったクラスについて

大学院初めての学期が終わりました。ぼちぼち振り返りを始めていきたいと思います。

まずはわたしの学期そのものというよりも、わたしが属しているプログラムについての紹介をしようと思います。1学期在籍したからこそ、このプログラムの本質が見えてきました。

プログラムの概要

まずうちのプログラムの概要です。女が98%くらいのまるで女子校のような世界が広がっています。共学にしか行ったことないわたしは「これが女子校か…」という感じがしてしまいます。男性は40人くらいのクラスに多くても3人ほど。

学生のバックグラウンドは様々ですが、マジョリティなのは元英語の先生ですね。学部卒業後にフルブライトとかJETとかでアジア圏の国で先生していましたという人が本当に多いです。

学部で国際関係/政治/英語などを学び、アジア圏で英語の先生をし、NYUの国際教育プログラムに来て留学生オフィスで働き、卒業後はそのまま留学生オフィスに就職みたいなのがアメリカ人学生の黄金ルートのような気がしています。なので学科のスタッフや留学生オフィスのスタッフのLinkedInを見ていると、国際教育出身の人が多いです。国際教育じゃない人の方が少数派なのではないでしょうか。うちのプログラムは大学の留学生オフィスの職員育成機関のような感じです。

まあもちろんその他にもいろいろな学生がいます。Peace Corp出身者も多いですね。わたしのように完全な他分野からやってきたという人はこの学期の同期を見ていたらほとんどいませんでした。PhDの学生にはちらほらいましたが。

学部から直接来たという人は少数派で、多くが数年の就労経験があります。わたしは1年半の就労経験がありますが、まだまだ少ない方です。4-5年が多いですかね。

どんなことに興味がある人が向いているのか

国際教育はざっくり言うと、

・途上国や紛争地帯における教育を考える分野:国際開発を教育目線から

・大学の短期/交換留学のプログラムでの効果的な施策を考える分野

アメリカにやってくる留学生の教育を考える分野(かなりの少数派)

の3つに分けられます。

学生の多くが国際開発系ですね。わたしは全く興味を持てなかったんですが…。あとのマジョリティはstudy abroad系です。正規留学と混合させて考える人多いんですが、理論も考え方も実態も別物なので一緒にしないでください、心の底からお願いしますって感じです。

アメリカにやってくる留学生の教育を考えるクラスは1つしか開講されていないのですが、各クラスのペーパーなどで留学生のことを書くのは自由です。まあそれも短期のstudy abroadも考えるやつなんですよね。ただもう少し留学生についてのクラスを増やして欲しいですね。異文化コミュニケーションのクラスとか。留学生オフィスの職員育成機関なんだからさ…。

わたしが今学期取ったクラスをご紹介

最初の学期の学生たちはみんなだいたい取るクラスが一緒です。いずれも必修のクラスでした。

①Foundation in International Education

Foundationということなので、国際教育の基礎の基礎を学ぶクラスです。個人的にはこのクラスはかなり苦戦しましたが、最後はとっても楽しかったです。

今の国際教育の理論の源となるセオリーを学ぶのがこのクラスの大きなテーマ。Marx、Weber、GramciのHegemony、BourdieuのReproduction/Inequalityなどの結構王道なセオリーをリーディングを通して学び、そしてクラスではディスカッションをします。有名な哲学者のセオリーだけではなく、人種やフェミニズムに関する理論も学べてとっても有意義でした。

このクラスで理論を学んだことにより、いかに多くの人がTwitterや会社などで自分の憶測でモノを語っているのかということがよーーーーくわかりました。我々の社会がどのように回っているのかをきちんと理論から学ぶことの大切さをこのクラスの教授が教えてくれた気がします。

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テキストはこれです。いろいろな理論をわかりやすくまとめてある良書だと思います。ただ簡単にまとめてあるがあまり、詳しいことまでは載っていないようなので、あくまでスタート地点に立つための本だと思います。ここからさらに原典を読んでいくことが大事になるんでしょう。

テストはなく、学期中に2回ペーパー(それぞれ2,000wordsくらい)書いて、あとはファイナルプロジェクトだけです。

教授が本当にいい人だったので、オフィスアワーに行くたびに視野を広げてくれました。今まで自分が思ってもいなかった視点を提供してくださって、本当に素敵な教授に出会えたなあと思います。

②Political Issues in International Education

"Political Issues"とは言っていますが、あまり政治的な観点のクラスではなかったです。国際教育に関する多くの事象をひとつひとつ学びました。教授が国際開発系の教育学ではかなりの有名なお方なので、最初は国際開発系のことばかりでついていけないし、興味もなくてまじで辛かったんですが、途中からは結構ジェネラルな国際教育な話題にシフトしていったので勉強楽しかったです。

毎週全部で100ページくらいのリーディング(それぞれ30-40ページくらいのが4-5個)があって、学期中に6つのリフレクションペーパーを書くのが課題になっています。

授業では具体的に何をやったのかというと、

・Ruralエリアの子どもたちの教育はUrbanエリアとどれだけの格差があるのか(中国の事例がとてもわかりやすかったです。中国では地方と都市で大きな教育格差があります。)

セサミストリートは紛争地帯の子どもたちの教育にどのような効果があるのか

・教育はテロに傾倒する人を育成してしまうのか

クリティカルシンキング教育の理論と歴史

とかですかね。

またクラスプロジェクトとして、Grant WritingとPresentationをやりました。3-4人のグループに分かれて、実際の国際教育関連のNPOや企業とコラボして、お金を集めるためのプロジェクトをやるというものです。

NPOでは活動資金を得るために、基金団体からお金をもらうことがとても重要です。お金をもらうためにプレゼンをしたり、ペーパーの提出をしたりしないといけません。クラスプロジェクトはその模擬体験みたいな感じでした。 

わたしのグループはアメリカでは有名な短期留学系のNPOとコラボし、NYCの低所得者層の高校生に短期留学の機会を提供するというプロジェクトをやりました。

Grant Writingはこれからのキャリアですごく大事なスキルになると思うので、経験できてとてもよかったですね。

③Quantitative Method in International Education

これはリサーチメソッドのクラスです。国際教育プログラムの学生はQuantとQualiの両方のリサーチのクラスを取らないと卒業ができないことになってて、これはそのうちの1つです。

Quantitativeのリサーチをする上でのテクニックを主に勉強します。難しい計算はなく、テクニックさえ覚えられればそれでOKですね。あとはRegression Table(論文によく出てくるリサーチ結果の表)の読み方は結構大事です。

授業は、通常授業2時間と、Recitationと呼ばれる補講のようなものが1時間の合計3時間です。夜の9時まであるのが地味にしんどかった記憶があります。

補講ではStataのソフトを使って、欲しい情報を得る練習をひたすらやります。補講で学んだことを元に、Problem Setが学期を通して3回ありました。そのほかに中間と期末試験がそれぞれ2回あります。

数字を見ることが苦にならない人は楽しいのかもしれませんが、わたしはもう色々とわけわかんないことだらけでした。TAのオフィスアワーによく通ったので、なんとかなりましたが。。

とまあこんな感じ

他の記事で詳しく書こうと思いますが、今学期のクラスは楽しかったです。大学も楽しかったです。最初はわからないことだらけでどうなることかと思っていましたが、教授の助けもあって楽しいと思えるようになれたのはとてもよかったことです。

次の記事でわたしがどのようにして勉強したのかとか、どんなことを考えていたのかについて詳しく触れていこうと思います。